空とぶペンギン

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こわくない [2009年08月13日(木)]

ながい腕にくるまれたあたしはさしずめ
なんにも知らないサナギみたいなもので
くるまれながら向こう岸をみていた
いずれひとりで歩く荒野を

上にも下にもみるひとが世の中にはたくさんいるのに
そんなの気にしたことないとこが好きだ、と
あたしをまたながい腕にくるむ

くるまれたあたしもまたあなたをつつむ
これ以上近づけないくらい近づくのに
あたしたち同じひとにはなれないから
たとえ世界中があなたの敵になっても
あたしはあなたの味方でいるよ

だいじょうぶ
繭を割いて出る
だいじょうぶ
たしかにあたしの血肉となった
こわくない
一歩ずつ歩こう
こわくない
こわいことではない

生きることも
近づくことも

ninguem sabe [2009年07月13日(月)]

aonde eu toh indo?
ninguem sabe... nem eu.

無題 [2009年04月05日(日)]

うすい紅がはらりと落ちる
まきもどせない春がいく

なきがら2 [2009年03月20日(金)]

みんな、どうしているのかな
殺す以外に方法があるの?
幸せになりたい気持ちがあるなら、
息の根を止めるのが一番でしょう?

みんな、どうしているのかな

なきがら [2009年02月19日(木)]

殺す必要があったのかという疑問は、
すっかり動かなくなって初めて頭をもたげる。
あまりにも哀れな骸を見ておもう、
どうして人は変わるんだろう と。

あめ [2009年01月30日(金)]

あめあめ ふって もっとふって
わたしをぜんぶ あらいながして

所属1 [2008年10月16日(木)]

昔からどこにも所属できない自分が
ありがたかったり
かなしかったりする




ときどき

秋晴れ [2008年10月16日(木)]

こんなに空が高いから
今日はあなたに会いにいこ
きんもくせいが香るから
きっとかわいさ数割増し

こんなに空が青いから
今日はあなたに会いにいこ
きっと笑顔が見れるから
ドアをトントン こんにちはー

堤防にて [2008年09月29日(月)]

夕陽に染まる川沿いに立つと
確かな重みが堤防に載り
その影は細く長く延びていたので
影響なんてしたくないけど
きっとどうにも仕方がないんだと思った。

もう悲しまないでほしいのに、
きっとどうにも。

どうして [2008年09月29日(月)]

どうして
どうにかしたいなんて思ったんだろう
あなたの気持ち

どうして
どうにかできるなんて思ったんだろう
あたしの気持ち

ひこうき [2008年09月18日(木)]

午前2時
暗い部屋で毛布をかぶる
ラジオの声がかすかに聞こえる

むかし流行ったうた 
滑らかな英語
全国の交通情報
ここは飛行機の中

高度10000m
暗い座席で毛布をかぶる
見たこともない場所に向かっている

乗客の寝息
エンジンの響き
各地の天気予報
ここは光のない空

目が覚めたらきっと
新しい街に
もう泣かない私に

かるい [2008年09月10日(水)]

あまりにも軽いので笑ってしまったよ
そのメモよりもそのCDよりもそのコップよりも私は
あなたの前では軽い

人のかたちをしているだけじゃなくて
私は人なんだと叫ぶことはあまりにみじめなので
しないけれど
人であることを思い出そうとしなければならないのは

ことのはを一つずつ積む奇跡は来ない
転がった残骸だけがやけに雄弁で
あまりにも軽いので笑ってしまったよ

詰め替え [2008年08月03日(日)]

柔軟剤を詰め替える



そんなことでやっと、

生きていることを確認する。

電車にて [2008年03月22日(土)]

今日電車でね
老夫婦がいたんだ
けっこう満員で老夫婦も座れなかった
そしたら旦那さんは
奥さんがすり手につかまりやすいように
自分が壁になって奥さんのスペースを確保したの
奥さんにはそんな旦那さんがごく普通のようで
比較的ゆったりとつかまっていたから
がたんと揺れても倒れなかったよ

2つ目の駅で老夫婦は降りていった
小さな片隅に愛情をのこして

水たまり [2007年10月21日(日)]

つまさきに水を感じて
とっさによけた
あぶないあぶない
水たまりに突っ込むところだった
濡れたのはかろうじてつまさきだけ
放っておけばじきに乾く

私に触れたとき
そんなかんじだったんでしょう
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